Bing AIやChatGPT、Google Bardなど、2023年は生成AIサービスの話題で持ちきりです。
しかし、そもそも生成AIとは何なのか、生成AIサービスごとの具体的な違いは何なのかについて、あまりよく知らないという方も多いのではないでしょうか？
この記事では、生成AIの仕組みや活用方法、生成AIサービスごとの特徴や使用上の注意点、違いについて知って、どのAIを自社で活用すべきか検討してみましょう。
目次
そもそも生成AIってどんな仕組み？
生成AI（Generative Artificial Intelligence）とは、データを収集して学習し、データのパターンや法則を見つけ、新しいルールをアウトプットしていくAIです。
従来型のAIの使い方は、大量のデータを学習させて、それを元に正誤判定や画像・動画認識などに活かすといった方法が多く、あくまでも受け身のアウトプットでした。
しかし、生成AIはデータを元にAIがルールやシステムを構築する点が異なります。
ガートナー社はAIを、「コンテンツやモノについてデータから学習し、それを使用して想像的かつ現実的な、新しいアウトプットを生み出す機械学習の手法」と定義しています。
人の代わりに革新的、創造的なアウトプットを生み出すAIとして注目されているのです。
参考URL：https://type.jp/et/feature/22602/
将来性が期待される生成AI
2022年頃から話題にのぼることが多くなってきた生成AIですが、まだまだ対人間のような回答を自動化する段階には至っていません。ただし、将来的には企業のマニュアルやホームページの情報を常に学習することで、生成AI技術を活用してカスタマー対応の質を上げながら自動化できるAIチャットの登場も期待されています。
参考URL：https://www.bcm.co.jp/solution-now/cat-solution-now/2019-02_1674/
基本的な使い方
生成AIの基本的な使い方を挙げると、以下の通りです。
- ユーザーの質問に対してテキストでの回答
- 入力されたテキストに応じた画像の作成
- 画像の要素をテキストで分析
- 複数の画像から新しい画像を生成
- テキストの条件を元に音声・動画を作成
ユーザーが入力したテキストに対して、テキストや音声、画像、動画など、様々な方法でアウトプットできるサービスが登場しています。生成AIは単に質問にテキストで答えるサービスではなく、画像や動画、音声などにも幅広く応用できる点がポイントです。
以下では生成AIサービスごとの特徴と使い方、注意点について確認しましょう。
参考URL：https://type.jp/et/feature/22602/
Bing AIとは
Bing AIは、米マイクロソフト社が提供する大規模言語モデルを活用した対話型AIボットです。この章では、Bing AIの特徴や使い方、注意点についてチェックしましょう。
参考URL：https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/1504511.html
参考URL：https://mbp-japan.com/saga/pc-pro/column/5135738/#h2-2
特徴
Bing AIの特徴は、ChatGPTの最新版であるChatGPT4のシステムを活用しており、インターネット上にある最新のデータを収集している点です。また、システムはChatGPTとBing AI独自のシステム「Prometheus」が連動して動作しています。
この独自の統合システムでは、Bing AIでのチャット内容から関連ワード検索し、滑らかで違和感のない回答を表示する点が特徴です。また、回答の根拠となった情報ソースのURLを回答に表示してくれるので、情報ソースをたどることも容易となっています。
使い方
基本的な操作方法は、チャット画面に質問したいことを入力します。そうすると、Bing AIが回答と情報源を提示してくれるという流れです。最新の情報を参照してくれるので、最新の情報やデータに基づいた検索結果を知りたいという方におすすめです。
注意点
Bing AIは最新の情報を検索してくれる点はメリットですが、より多くの情報を検索するために、回答に時間がかかってしまうケースも少なくありません。生成AIでスムーズなやりとりをしたいと思う方は、他のAIチャットサービスを活用するのがいいでしょう。
ChatGPTとは？
ChatGPTとは、米OpenAI社が提供する大規模言語モデルを活用した対話型AIボットです。この章では、ChatGPTの特徴や使い方、注意点についてチェックしましょう。
参考URL：https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/1504511.html
参考URL：https://mbp-japan.com/saga/pc-pro/column/5135738/#h2-2
特徴
ChatGPTの特徴は、まるで人間と対話しているかのような自然な回答を出してくれる点です。翻訳ソフトを使用して、そのまま貼り付けたような違和感のある文章ではなく、自然な言葉で表現してくれるので、翻訳ツールとしても活用できます。
使い方
ChatGPTの使い方は、実用レベルの日本語能力が求められるビジネス文書作成や記事作成、プログラミングコードの検索・生成など、その使い方は無限大です。ChatGPTに対応したプラグインなども続々と生まれてきており、今後が期待されるツールだといえます。
注意点
ChatGPTの注意点は、2021年後半頃までのデータにしか対応していない点です。2022年・2023年現在のデータを参照したい方には向いていない可能性が考えられます。今後のアップデートで改善されていく可能性もありますが、2023年7月時点では、情報の新しさの点では他のチャットAIよりも劣るという点は覚えておきたいところです。
Google Bardとは？
Google Bardは、米Google社が提供する大規模言語モデルを活用したチャットAIです。この章では、Google Bardの特徴や使い方、注意点についてチェックしましょう。
参考URL：https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/1504511.html
参考URL：https://mbp-japan.com/saga/pc-pro/column/5135738/#h2-2
特徴
Google Bardの特徴は、Bing AIのように最新データを検索できる点です。「回答案を再生成」のボタンを押すと、回答の精度が上がる傾向にあります。2023年には数々のシステム内のAIエンジンをアップデートしており、40言語に対応している点も特徴です。
使い方
Google Bardの使い方は、他のチャットAIよりも回答が早いことで知られています。「他の回答案を表示」をクリックすることで、複数の回答を参照することも可能です。
また、表データなども瞬時に生成してくれるので、業務でも使える生成ツールとして心強いでしょう。
注意点
ChatGPTと比較すると生成される日本語に違和感を覚えることや回答内容が間違っているケースも報告されており、そういった点は今後のアップデートに期待したいです。
Bing AIやChatGPT、Google Bardの違い
Bing AIやChatGPT、Google Bardの違いは、サービス内で使用されているシステムが異なり、情報の新旧や正誤率、日本語の完成度などに違いが見られます。
また、アウトプットできる情報や方法にも差があるので、3つのシステムを使ってみて、業務ごとにチャットAIを使い分けていくのがおすすめです。
生成AIを活用する具体的な3つのメリット
生成AIを活用する具体的なメリットは、以下の3点です。
- 日常の業務・作業を効率化させる
- 新しいアイデアを生み出せる
- コスト削減と技術的ハードルの低下
生成AIを活用することで、ちょっとした調べ物をする際にもわざわざ複数のホームページや動画から情報収集をしなくても、ほんの数秒で情報にたどりつけます。もちろん、情報の正確性の面で改善の余地はありますが、業務上の手間は大幅に削減できるでしょう。
生成AIならではの自発的なアウトプットは、自分では思いつかないようなアイデアや解決法を提示してくれる可能性があります。事業のアイデアを考案したり、ビジネスの改善策を考えたりなど、強力な業務サポートツールとして活用できるでしょう。
生成AIはほとんどが無料か毎月数千円程度のコストで活用できます。効率よく業務を効率化し、誰でも革新的なアイデアを生み出せる可能性があるのが魅力です。
参考URL：https://type.jp/et/feature/22602/
参考URL：https://sogyotecho.jp/generation-ai/
生成AIに関する注意点
生成AIを活用する際には、いくつかの注意点をおさえておくことが大切です。
- アウトプットの質が安定しない
- クリエイター競争が激化する
- フェイクコンテンツが増える
生成AIを多くの人々が使うようになる弊害は、アウトプットが似通ったものになってしまい、満足な答えを得られなくないケースもあること。生成AIへのコマンドや独自の活用方法を考案して、他の人にはない成果物を生成できるように工夫することが大切でしょう。
また、生成AIが発展すればするほど、フェイク画像や動画、音声などが出回ってしまうリスクはどうしても高まってしまいます。生成AIだけでなく、複数のソースも参照して、より多角的で信頼性の高い情報を収集するように心がけましょう。
生成AIごとの特徴や違いを確認して、業務を効率化していこう！
この記事では、生成AIの仕組みや基本的な使い方、Bing AIやChatGPT、Google Bardに代表されるようなチャットAIごとの特徴・違いについて紹介しました。
生成AIを活用することで、業務の効率化・コストカットを目指すことができます。今までは多大な時間的・人的コストをかけて作業をしていたものでも、生成AIを活用することで大幅にコストカットでき、IT技術に対する技術的なハードルを下げられるのが特徴です。
ただし、生成AI・チャットAIによってはアウトプットされる情報の信ぴょう性や新しさ、得られる情報が異なるので、いくつかのAIサービスを試してみるのがおすすめ。
まずはチャットAIで代表的なBing AIやChatGPT、Google Bardを使ってみて、どの業務にどのAIを活用するのが効果的なのかを検証することが大切です。
AIサービスを有効活用して、業務を効率化させていきましょう。