ポーランドのデジタルマーケティングトレンド2022(Web/SNS事情/EC、マーケット傾向分析)

ポーランドのデジタルマーケティングを知りたいポーランドで事業展開をしたいが、マーケティングはどうなの?ポーランドのマーケティングトレンドを知ってビジネスをしたいそのようにお考えのあなたへ、この記事では2022年におけるポーランドのデジタルマーケティングのトレンドについてご紹介します。

ポーランドの概要

人口約3,777万人
首都ワルシャワ
男女比率女性51.6%:男性48.4%
都市人口率60.2%
公用語ポーランド語
宗教カトリック(88%)

2022年2月現在、ポーランドの人口はおよそ3,777万人を超えています。前年と比較してそこまで変動はないですが、ここ10年の推移は減少の傾向が見られます。また、男女比は51.6%が女性、48.4%が男性と、やや女性の方が多い結果です。ポーランドの人口の60.2%が都会に住んでおり、発展途上国として成長の可能性が見られます。

ポーランドで話されている公用語は、ポーランド語です。都会では英語が話せる方も多いですが、郊外だとポーランド語のみ話せる方がほとんどです。ポーランドはカトリック教徒が浸透している国で、国民の88%を占めています。

主要産業として製造業が主になり、自動車、金属、ゴムなどの製造が主要となっています。ポーランドのGDPですが、2021年の名目GDPは17,815ドルでした。2020年には15,718ドルのため、ポーランドの名目GDPは増加傾向にあります。直近5年の数値は以下の通りです。

 2018年2019年2020年2021年2022年※
各目GDP(10億ドル)587.43597.19596.63674.13699.56
各目GDP(ズウォティ)2121.562293.202326.662603.112901.49
一人当たりの各目GDP(ドル)15468.2615726.8815718.2017815.1918505.72
一人当たりの各目GDP(ズウォティ)55864.6760390.5661295.3368792.4776754.21
経済成長率(%)5.354.75 -2.72 5.7 3.7
物価上昇率(%)1.602.313.405.108.87
失業率(%)3.893.313.203.503.21

※2022年の数値はIMFによる2022年4月時点の推計 

出展:IMF – World Economic Outlook Databases(2022年4月版) 

ポーランドのデジタルマーケティング概況

ポーランドのデジタルマーケティングに関する情報をご紹介します。

インターネットユーザー数3,280万人
1日のインターネット使用時間6時間39分
スマホ普及率92.5%
スマホからのインターネット利用率93.4%

ポーランドにおけるインターネットユーザーの数ですが、2022年2月時点で3,280万人を記録しています。総人口比で87%にあたる数字で、多くの国民がインターネット利用環境にあると推測できます。1日あたりでインターネットを使用している時間は平均6時間39分に達しており、インターネット使用頻度が高いことがわかります。

また、スマホ普及率も92.5%と高く、インターネット利用者の93.4%はスマホからインターネットを利用しています。

ポーランドにおけるSNSユーザー数

ポーランドでは2,720万人のSNSユーザーが存在し、複数のSNSサービスを利用しています。それぞれの主要なSNSの人口について、確認しておきましょう。

対象SNSSNS利用ユーザー数
Facebook1,765万人
Youtube2,720万人
Instagram1,070万人
TikTok770万人
Facebook Messenger1,580万人
LinkedIn460万人
SnapChat490万人
引用:Meta,Google,Twitter,Tiktokなど各社のオープンデータ
対象SNS1カ月に利用する割合
FACEBOOK88.1%
FACEBOOK MESSENGER79.8%
INSTAGRAM59.6%
WHATSAPP49.8%
TIKTOK34.1%
TWITTER26.2%
SKYPE25.7%
SNAPCHAT25.2%
PINTEREST24.5%
LINKEDIN16.8%
DISCORD15.6%
IMESSAGE13.9%
GADU-GADU10.9%
NK.PL10.0%
REDDIT8.4%
引用:GWI.com

Youtubeのユーザー数

世界中の最も人気SNSといえば、コミュニケーションアプリ類だと思う人がほとんどですが、ポーランドに最も利用者の多いSNSがYoutubeです。世界最大の動画共有サイトであるYoutubeのポーランドにおけるユーザー数は、インターネット利用者数の82.9%の2,720万人となっています。広告リーチ数もインターネットユーザーの82.8%を超えるため、大きな影響力を与えると示して、ポーランドに対するデジタルマーケティングには欠かせないプラットフォームと言えるでしょう。

Facebookのユーザー数

2022年時点で、ポーランドにおけるFacebookユーザー数は1,765万人以上に達しています。それに対してユーザー同士がリアルタイムにメッセージのやり取りを行えるFacebook Messengerユーザー数は、ポーランドにおいて1,580万人と比較的ほとんどの人が両方とも利用しています。Facebookを活用する場合はメッセンジャーとFacebook自体に向けた両方のマーケティング対策が効果的となります。

Instagramのユーザー数

日本では有名なInstagramでのポーランドのユーザー数は、2022年時点で1,070万人であり、1年間で150万人の利用者が増えているため、今後のInstagramの可能性は大きいと考えられます。現在インターネットのユーザー数に対して32.6%の広告リーチ数となっています。ポーランドにおけるInstagram広告利用者の男女比は、男性が43.4%、女性が56.6%と、やや女性が多い傾向にある点も特徴です。将来的にはInstagramのマーケティングも穴場かもしれません。

TikTokのユーザー数

短い動画を通して、情報の共有や懐かしい曲また現在に戻すことができる最新のSNSというよりエンターテインメントアプリのTikTokは、18歳以上のみのユーザー数で770万人に達しています。ポーランドにおけるインターネットユーザーの23.4%がTikTok利用者のため、まだこれから成長が期待できるSNSの1つだと思われます。

また、TikTokもInstagram同様、女性ユーザーに人気のあるサービスで、ユーザー全体の41.9%が男性、58.1%が女性と若干女性の割合が多くなっています。

LinkedInのユーザー数

求人SNSとして有名なLinkedInのポーランドのユーザー数は、460万人に達しています。採用担当者及び求職者がお互いを直接検索する際への基本的なツールと言えるLinkedInは、18歳以上の広告リーチ数が14.9%と他の媒体と比べると少ない数値となっています。

SnapChatのユーザー数

SnapChatはアップした写真や動画が24時間で削除されるSNSです。ポーランドにおけるSnapChatのユーザー数は、490万人に達しています。国民が既に馴染んだSnapchatと類似した国産SNSがたくさん存在していることは、Snapchatユーザー数が少ない理由の一つになるでしょう。インターネットユーザーの14.9%のリーチ数となるため、他のサービスに劣ります。

Twitterのユーザー数

限られた文字数で発信することができるTwitterは、ポーランドにおいて423万人のユーザーを抱えています。広告のリーチ数については、ポーランドの人口の12.9%にリーチが出来ると示されています。こちらも他のSNS広告に比べるとリーチ数は劣るため、リーチ数を増やすためには別のSNS媒体を利用したほうが効率的と言えます。

検索エンジンシェア率

ポーランドにおける検索エンジンのシェア率は、Googleが96.6%を占めており、高いシェア率を維持しています。次にBingが検索エンジンとして利用されていますが、2.4%にとどまっており、Googleのシェア率が圧倒的となっています。Yahoo!もランキングには入っていますが、0.5%とGoogleには到底及ばないシェア率です。検索エンジンでの広告リーチはGoogleが一番と言えます。

検索エンジンシェア率前年比
Google96.64%+0.7%
Bing2.47%-2.8%
Baidu0%不明
Yahoo!0.55%-3.5%
Yandex0.07%+40.0%
DuckDuckGo0.20%+17.6%
Ecosia0.02%-33.3%
その他0.05%-93%
引用:Statcounter

ポーランドの検索言語

ポーランドの公用語はポーランド語です。その為に検索キーワードも大半がポーランド語で検索されています。海外の情報を仕入れるにあたっては主に英語で検索されているケースが多いため、英語も検索されている言語です。ただし英語が使えない人も多いため、ポーランド語が検索言語とされています。

新しい商品・ブランドを何で最初に知るか

ポーランドで新しい商品やブランドを認知するには、検索エンジンか商品比較サイトが最も認知される媒体です。ポーランドでは39.3%のユーザーが検索エンジンで新しい商品やブランドを知り、34.8%が商品比較サイトで新しい情報を取得しているというデータが出ています。ブランド認知を高める上で検索エンジンと商品比較サイトやレビューサイトに広告を打つことが多くのユーザーにヒットしやすいと言えます。

検索エンジン39.3%
商品比較サイト34.8%
レビューサイト34.1%
口コミ34.1%
ブランドサイト31.4%
引用:GWI.com

商品・ブランドを何を通じて調べるか

ブランド認知が商品比較サイトや検索エンジンでされている中、ブランドについて自ら調べる場合も検索エンジンで行われています。59.2%が検索エンジンで自ら調べており、その他レビューサイトが49.0%、価格比較サイトが46.8%と様々なサイトを利用しています。検索エンジンと比較サイトを網羅すると、効率的な手法として広告リーチができます。

検索エンジン59.2%
レビューサイト49.0%
価格比較サイト46.8%
SNS37.0%
ブランドサイト31.6%
引用:GWI.com

デバイスの比率(PC・スマートフォン・タブレット)

ポーランドにおけるスマホ保有率は、96.8%と非常に高いと言えます。スマホ保有率の高さに対して、パソコンの保有率も84.5%とある程度の保有者はいます。タブレット保有率は42.9%のため、スマホとパソコンが主に使われているデバイスと言えます。全体的にデバイスの使用率が下がっている傾向で、スマホで0.8%、パソコンで4.9%が下がっている傾向です。

まとめ

ポーランドでは人口は減少していますが、インターネットの普及も広がっています。特にスマホの普及率は非常に高く、9割以上の国民がスマホを使いこなしているのが現状です。

インターネットもスマホを経由して検索エンジンで検索することが多く、あらゆる情報は検索から商品比較サイトやレビューサイトを見ている様子も伺えます。スマホユーザーと検索エンジンを考慮したデジタルマーケティングが、ポーランドでは必要です。

この記事を書いた人

野口慎平

GDX 事業責任者 兼 UDX株式会社ゼネラルマネージャー。
新卒で大手外資系総合コンサルティングファームにビジネス&テクノロジーコンサルタント職として就職。2016年よりプルーヴ株式会社に法人営業職として入社。慶應義塾大学理工学部・同大学院 理工学研究科電子工学修了。
海外SEOとマーケティングオートメーションを軸としたデジタルマーケティングを得意とする。
Salesforce Pardot甲子園2021優勝

取得資格:
ITストラテジスト、応用情報技術者、IPAプロジェクトマネージャ、情報処理安全確保支援士、上級ウェブ解析士、IoTコーディネーター取得
Salesforce認定アドミニストレーター