日本食というと、国内だけでなく、国外でも広く愛されている料理です。寿司やラーメンといった日本食の代名詞とも言える料理だけでなく、他にどんな料理が外国人に人気で、どのような食のトレンドがあるのか知りたいという方も多いでしょう。
本記事では、外国人に人気がある日本食のトレンドや好き嫌いが別れる食べ物、日本食が外国人に愛されている具体的な理由について紹介します。
目次
【最新トレンド】外国人に人気がある日本食5選
日本食は世界中で人気を博している料理です。ピザやパスタ、サンドウィッチなど、世界的に食べられている料理と同様に、寿司やラーメンなどが日常的に食べられています。
しかし、外国人が日本に来て本当に食べたいと考えている料理として、それ以外の料理を挙げる外国人の方も少なからずいるという事実もあるのです。
この章では、外国人に人気がある日本食を5つまとめました。
参考
1.圧倒的な人気をほこるラーメン
外国人に圧倒的な人気を誇る日本食といえば、ラーメンです。日本のアニメやドラマ、映画などの描写で頻繁に登場することもあり、サブカル好きの間で知名度を獲得しました。
2015年の時点で海外にはすでに2,000店以上のラーメン屋があったとされ、その数は年々増加中。海外で外国人向けにラーメン屋を開業する出稼ぎ日本人もいるようですよ。
そんな外国人の間でブームとなっているラーメンですが、人気の味付けは濃厚なとんこつラーメンや味噌ラーメンが多いようです。しょうゆラーメンや塩ラーメンといった繊細な味付けは、外国人によってはあまりウケがよくないみたいですね。
ただし、海外ではヴィーガン向けのベジラーメンを販売するラーメン屋さんもあり、外国人のヴィーガン向けのラーメンを求めて、日本旅行をする方の間でも増えるでしょう。
参考
2.日本食といえば寿司
日本食の代名詞と言えば「寿司」を挙げる外国人が大半でしょう。海外にはジャパニーズ寿司屋がたくさんあり、日本ではお目にかかれないような組み合わせの寿司があります。
日本の寿司は醤油をつけてガリやわさびなどと一緒に頂くスタイルで、外国のチーズ巻き寿司や薄味醤油をドバドバとかけるスタイルとは違うので、新鮮で面白いそうですよ。
また、日本の寿司で特筆すべきはその見た目の美しさ。赤・オレンジ・緑・白など、魚やがり、しその葉など、その芸術的な見た目が話題を呼んでいます。
魚を食べる食習慣のない外国人は、食べ慣れたサーモンやマグロを好んで食べる傾向にあるようです。また、炙りものであれば、抵抗なく食べられる方が多いでしょう。
3.日本風の串焼きである焼き鳥
外国人に人気がある日本料理には、焼き鳥があります。小さな串に動物肉を刺して、焼き上げて食べる料理は、海外ではあまり見かけられません。職人がこだわって焼き上げた至極の焼き鳥は、和風の味付けと高品質の食材とが相まって満足度が高いそうです。
最近では海外の有名フード・ユーチューバーが焼き鳥を取り上げていることも多く、日本の焼き鳥を求めて来日する外国人も増えているといいます。
4.外国では珍しい焼肉
外国人に人気がある日本料理と言えば、焼肉がその筆頭格として挙げられます。日本や韓国では一般的な焼肉ですが、外国では厚切りステーキや塊肉の串焼きなど、肉を細かくきって、それをセルフで焼き上げる焼肉のようなスタイルは、珍しいようです。
また、和牛に代表されるような霜降りビーフを食べる頻度が少ない外国の方は多く、焼肉で肉を焼く体験と霜降りビーフという食体験が外国人に高く評価されています。
5.調理工程が楽しいしゃぶしゃぶ
しゃぶしゃぶも自分で調理を楽しめる日本料理として話題です。神戸牛や松坂牛などの高級和牛をしゃぶしゃぶで食べれるコースは、外国人に人気のようです。しゃぶしゃぶの後は雑炊やシメの麺など、食べ進めると楽しみ方が変化する点も人気の理由ですね。
同じような理由で、同じ鍋料理であるすき焼きやもつ鍋、ちゃんこ鍋など、セルフ調理と素材の味が楽しめる料理が外国人からの人気を集めています。
外国人の好みが別れる日本食
外国人に人気がある日本料理がある一方で、人によっては好き嫌いがはっきりと別れる食べ物もあります。この章では、議論を巻き起こしがちな料理・素材を見ていきましょう。
参考
刺身
外国人に人気の日本料理に寿司が挙げられますが、生魚単体だとあまり好き好んで食べないという外国人もいます。酢飯やガリ、わさびなどと一緒に食べる寿司であれば生魚特有の味・匂いが緩和できても、生魚を単体で食べる刺身は苦手という方もいるのです。
とくにイカやタコのような軟体動物はぬちょぬちょとした食感が受け入れられないという方も。また、タコは一部の欧米とアジア圏をのぞいて「デビルフィッシュ(悪魔の魚」というイメージが定着している国も多く、食べられない方もいるので注意しましょう。
納豆
納豆はネバネバとした食感と糸、他の国の食材にはない発酵した大豆の味わいが相まって、日本に長く暮らしている外国人でも食べられない方が多い食材です。日本人なら毎朝食べるという方も多い納豆ですが、外国人は食べられない可能性が高いでしょう。
外国人に勧めてみてもOKですが、無理には食べさせないのが懸命です。
梅干し
外国人にとっては、独特の酸っぱさや塩味、ものによっては甘味が加わる梅干しが好きになれないという方もたくさんいるといいます。外国にもきゅうりやトマトのピクルスはありますが、梅干しの味付けとは全く違うので、慣れるまでは食べられないことも。
梅干しは、あまり万人受けする食材ではないことを頭に入れておきましょう。
生卵
日本ではよく食べられている生卵ですが、外国では生卵を食べる習慣がありません。衛生上の理由で、率先しては食べられていないというケースが多いのです。そのため、卵を生で食べる卵かけご飯などは、あまり好まれていない可能性があるでしょう。
日本食が世界で愛されている理由
日本食が世界中で愛されている理由には、無形文化遺産への登録や独特のうま味成分がふんだんに使用されている点、高レベルの飲食店が多い点などが挙げられます。
ここでは、これらの理由について詳しく見ていきましょう。
参考
実はユネスコの無形文化遺産に登録されている
あまり知られていないかもしれませんが、和食は2013年にユネスコの無形文化遺産に登録されています。このように、日本食としての認知度だけでなく、和食としての認知度が高まっている現状があるので、日本食が国内外でブームになっているのもうなずけます。
旨味をうまく取り入れた他にはない料理
日本食・和食は、うま味を効果的に取り入れた料理の宝庫です。出汁を基本としたうま味成分を使った繊細な味付けの和食は、世界中から注目されています。というのも、近年まで人間の味覚は、甘味・苦味・辛味・酸味の4つしかないと言われて来ました。
しかし、2002年の研究結果でうま味を感じるセンサーがあることが発見され、うま味を効果的に使っている日本食が、一躍注目を浴びるようになったのです。
日本国内のミシュラン店の多さはトップクラス
日本は世界でも有数のグルメ大国だと言われており、ミシュラン掲載店が多い都市ランキングに大阪・京都・東京がランクインしています。そんなグルメが多い日本で日本料理を食べてみたいと考える外国人が多くても何ら不思議はありません。
まとめ
この記事では、外国人に人気がある日本料理のトレンドを紹介しました。
好き嫌いが別れる料理や素材についても解説し、日本料理が注目される理由を再確認しました。
日本料理のトレンドや人気の理由をおさえて、日本食の魅力を再発見しましょう。