Web素材にかかる費用。SNSにおける品質とコストポイントの考え方

SNS利用ポイント

今やSNSでの広告や情報発信は、これまでのテレビCMなどと比べて、低コストで容易に実施できるようになりました。WebやSNSにおける、品質とコストの考え方にはポイントがあります。

SNSは低コストですが、気軽な分どういった素材をどれだけ用意するかなど、コストのかかるポイントがテレビCMなどと異なります。今回はSNSのコストポイントについて解説いたします。なお本記事では、SNSはInstagramやYoutube、Twitterなどを想定しております。

SNS活用の特徴

企業として、より効果的な広告を出したいと考えるはずですが、広告にもたくさんの種類があり、ターゲットや広告媒体の種類によって変わります。

広告といえば、これまではテレビCMが効果的と言われてきましたが、比較的新しい広告の手法であるSNS広告では、どのように異なるのでしょうか。まずは、SNSを活用するメリットとデメリットについて簡単にご説明します。

メリット

まず、SNSを活用するメリットは、「拡散力」が期待できることが大きいです。多くのユーザーに拡散されて話題になることで、そこからテレビ、雑誌など他のメディアでも取り上げらることも期待できます。

また、視聴か数や視聴時間など、数値として見ることができるので、効果検証をしやすいこともメリットの一つになります。そして、テレビCMと比べて圧倒的に初期コストが抑えられることも大きなメリットです。まずマーケティング施策で始めやすく手軽な存在であると言えるでしょう。

デメリット

一方で、SNSでの情報発信にはデメリットもいくつか存在します。まずは、スキップされやすいというデメリットがあります。ユーザーにとってインターネットを見ていて、広告が表示されることはあまり好ましいものではありません。広告を最後まで見てもらえない可能性も高いのです。そして、拡散力が強いことの弊害として、悪い意味で話題になってしまう「炎上」の可能性もあります。このようなことが起こらないようにするためには、第三者のサポートを入れるのも有効です。

また、SNS運用にあたっては投稿の素材に関して品質を保つこと、1度投稿しただけで満足できず、定期的な投稿など目に留まるための工夫も必要になります。SNSのユーザー特性、ターゲットに合わせた投稿を続けていく必要があることも念頭に置かなくてはなりません。

SNS素材の品質とコストの考え方

Web素材は、テレビCMと比較して比較的安価に対応できるというメリットがありますが、質より量を用意する必要があるため、その点に注意する必要があります。SNSへの投稿と、広告を出した場合の素材のコストに関するコストの合格ラインについて解説します。既存のテレビCMとの差なども比較しながらご説明したいと思います。

BtoBにおけるSNS素材の品質・コストのポイント

BtoBでは、BtoCのビジネスと比べると様々な違いがあります。一番大きいのは、当然ですが顧客が企業であることです。そこで、BtoCとは異なる目的でSNS投稿・広告を発信することになります。まずは、認知獲得として、自社のビジネスや商材、社名を知ってもらう目的でSNS運用が可能です。そして、自社商品への理解も発信する意義があるでしょう。自社のビジネスや商材がどのような価値を提供し、どのような状況で活用できるのか、活用することでどんなメリットがあるのか、といった商品についての理解を深めるための情報を発信します。また、ブランディングとして、自社や商品を通して得られる体験、価値を伝える目的で活用できます。ブランドとして大事にしている価値観、世界観を伝えることもBtoBにおいては非常に重要です。

必要な品質・コストについては、BtoCと比べて安価に済むと考えて良いでしょう。BtoCはSNSでの自然投稿だけでなく例えばInstagramのストーリー広告など、多くのユーザーの目にとまるような広告を出すことで、効果を高められますが、BtoBの場合は自然投稿を定期的に発信していくことで、企業イメージを広めていくのがメインになります。投稿にあたり、コストは数千円が合格ラインです。なお、テレビCMだと数千万円コストをかけるべきところですので、比較するとBtoB企業にとってSNS運用はコスト面で言えば非常に安価に抑えることが可能です。
ただし、テレビCMと異なり定期的に投稿していく必要はあるので「量」が必要になる点もポイントになります。

BtoCにおけるSNS素材の品質・コストのポイント

BtoCでは、BtoBと異なり、自然投稿はもちろん、SNSでの広告も活用する企業が非常に増えました。BtoCはSNSとの相性が非常に良く、テレビCMよりも費用も抑えられることから、まずはSNS運用を考えるべきだと言えます。最近では、Instagramのフィードやストーリーズに出稿する「Instagram広告」も、多くの広告主が検討・出稿しています。フルスクリーンで表示されるストーリーズ広告、通常広告の間に自然に入り込むフィード広告等、広告クリエイティブが注目されています。
若い世代へのアプローチに有効なSNS運用ですが、デジタルネイティブの世代を獲得するためには、素材の質が重要です。ですので、BtoBよりも素材の品質・コストにかける費用も増えてきます。

自然投稿については、数万円程度が合格ラインになります。広告になると、まず数秒の短い動画を制作する場合、数十万円〜が合格ラインです。静止画の場合は動画よりは若干抑えられますが、広告をスキップされずに、自社ECサイトなどに誘導するにはクオリティを求められますので、BtoBのコストとは異なってくるのです。

もちろんテレビCMよりは制作コストが抑えられますが、やはりSNSにおいては、頻繁に投稿を絶やさないなどの「量」も大切なポイントになりますので、そこも重要なコストポイントです。

動画広告におけるコストポイント

例えば、動画広告においてはテレビCMとYouTube CMでどのように違うのでしょうか。
現状、若者を中心に、インターネットで動画などを観るが、テレビは観ないという層が増えています。こうした層にはテレビだけではリーチできないため、YouTubeなど活用する必要があります。YouTubeは、50代以下では利用率が80%以上にのぼり、動画配信サービスのなかでも圧倒的に高くなっています。

また、テレビCMでは難しい、細かいターゲティングがYouTube広告では可能となっています。テレビCMでは狙いにくい関心層に絞ってアプローチすることができます。例えば、視聴者の年代や性別、住んでいる場所、閲覧したサイトなどをあらかじめ設定できます。
テレビCMでは、合格ラインと考えられている高品質なCMを制作・配信する場合はトータルで数千万円見ておく必要がありますが、YouTube広告は配信だけなら数万円から可能で、テレビCMに比べると予算が少なくても始めやすいのがポイントです。SNS広告の中で動画制作は、より高い品質をと考えると比較的コストがかかりますが、テレビCMを検討する前に挑戦しやすいのではないでしょうか。もしくは、既存のテレビCMの素材をYouTubeに活用することで、より低コストで動画広告を配信することも可能です。
参考:令和2年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査, 総務省

まとめ

今回は、WebやSNSにおける、素材の品質とコストポイントをお伝えしました。SNSは始めるには低コストですが、企業の形態がBtoBかBtoCかによっても、素材のコストが異なることがわかりました。BtoBは比較的低コストでSNS運用ができるのでデジタルマーケティングを検討している企業にとっては、まず始めてみる価値が大いにあると考えられます。
BtoCも、BtoBよりコストはかかるものの、より狙いたいターゲットに対して広告配信ができるのは大きなメリットです。

どのような素材をどれくらいの品質を持って用意すれば良いのか、まだまだお伝えしきれていないノウハウもございます。Web・SNSでのデジタルマーケティング施策でお困りの企業様は、ぜひ経験豊富な当社にお問い合わせください。
どのフェーズでもお力になれますので、お気軽にご相談いただければと思います。

この記事を書いた人

野口慎平

GDX 事業責任者 兼 UDX株式会社ゼネラルマネージャー。
新卒で大手外資系総合コンサルティングファームにビジネス&テクノロジーコンサルタント職として就職。2016年よりプルーヴ株式会社に法人営業職として入社。慶應義塾大学理工学部・同大学院 理工学研究科電子工学修了。
海外SEOとマーケティングオートメーションを軸としたデジタルマーケティングを得意とする。
Salesforce Pardot甲子園2021優勝

取得資格:
応用情報技術者、IPAプロジェクトマネージャ、上級ウェブ解析士、IoTコーディネーター取得
Salesforce認定アドミニストレーター