Lazada。ASEAN最大のECプラットフォームについて解説

「ASEAN地域ではどんなECプラットフォームが流行っているのだろう?」

「Lazadaというプラットフォームとは、一体どんなサービスなのか?」

東南アジアにビジネスを展開したいと考えている方は、現地で強いECプラットフォームで販路を作ることで、自社商品を効率的に販売していくことができるでしょう。

本記事では、ECプラットフォーム「Lazada」の概要や特徴、メリットについて解説します。出店方法についても紹介しているので、Lazadaを活用して自社商品の販路を拡大していきたいと考えている方は、参考にしてみてください。

Lazada(ラザダ)とは?

Lazada(ラザダ)とは、東南アジア地域では最大規模のECプラットフォームです。システムが似ていることから、東南アジアのAmazonとも言われています。

固定費はかからず、販売金額に応じて手数料を支払う料金体系です。

東南アジアの6カ国(シンガポール・インドネシア・マレーシア・タイ・ベトナム・フィリピン)でサービスを展開し、のべ30カ所以上の拠点から商品の受け渡しを行っており、スピーディーで精度の高い配送サービスを実現しています。

2023年4月時点でアクティブユーザーが約1億3,000万人という圧倒的なユーザー数の多さを記録しており、2030年には3億人のユーザー数を目指しているそうです。

ちなみに、東南アジア地域の人口は2021年時点で6億7,000万人。2030年度には7億3,000万人程度に増加すると言われており、同地域のビジネスの重要性が高まるばかりですね。

参考

サービス誕生の歴史

Lazadaは、元々はドイツのロケット・インターネット社がシンガポールに設立した会社です。先進国で成功したモデルを模倣して途上国で類似サービスを始めるという「タイムマシン手法」で、アフリカ地域や東南アジアにサービスを展開しています。

2012年に米Amazonの手法を参考にして東南アジアに展開したLazadaは、瞬く間に同地域でECプラットフォームサービスを席巻しました。そして、2015年には東南アジア地域における総流通額が、13億6,000万ドルという途方もない取引量を達成します。

2016年からはアリババ傘下に入ってからも、小売業者数や女性の顧客数の倍増など、人口の増加とECサービスの浸透により、順調にビジネスを拡大させているサービスです。

Lazadaの特徴

Lazadaの特徴は、梱包から配達までを一貫して代行してくれるフルフィルメントサービスがあることです。また、地域内・地域外へのマーケットプレイスにアクセスできる点、商品登録に一括登録といった点が他のサービスにはない特徴があります。

参考

グローバルフルフィルメントのサービスがある

Lazadaには、Amazonと同様に梱包から配送、カスタマーサポートに至るまでのバックヤードの作業を代行してくれる「フルフィルメントサービス」があります。

言語や現地人とのやりとりを億劫に感じてしまうので、Lazadaの倉庫を利用して、梱包・配送・カスタマーサービスを代用したいという事業者や法人は少なくないでしょう。

フルフィルメントを活用すれば、現地のカスタマーとの接点をできる限りへらせます。

多言語の翻訳機能

Lazadaには、多言語の翻訳機能がついています。写真作成から発送までを日本語で懇切丁寧にサポートしてくれるだけでなく、日本語から英語、現地語へと翻訳してくれます。

商品紹介文を外国語で考えるとなると、翻訳できる人材を雇ったり、翻訳文の作成を外部に依頼したりなどの手間がかかり、出品するまでに時間がかかってしまうことも。

ECプラットフォーム側で翻訳してくれるので、より簡単にカスタマーとのやりとりができ、効率的にECビジネスを行うことができます。

一個の登録で他国への同時掲載ができる

Lazadaは、一度商品をプラットフォームに登録すれば、他の国への出品ページが登録されるので、販売する国ごとに商品ページを個別に作成する必要はありません。

多くの商品を出品する事業主や法人であればあるほど、商品の準備からページの作成までの流れを効率化して、できるだけ多くの商品ラインナップをそろえたいでしょう。

Lazadaなら、商品ページの作成を効率化できるので、多くの商品を登録したい、もしくは出品作業を効率化したい方におすすめのサービスだといえます。

Lazadaを活用するメリット

Lazadaを活用するメリットには、梱包や配送、カスタマー対応の手間がかからず、ECサイトで集客するためのツールが豊富にそろっている点が挙げられます。ここでは、Lazadaを活用する具体的なメリットについて見ていきましょう。

梱包や配送の手間がかからない

Lazadaにはフルフィルメントサービスがあります。注文を受けた商品のピッキングから梱包、発送までの一連のバックヤード業務を代行してもらえるので、貸し倉庫を借りたり、その都度発送する手間を効率化したい人にとってメリットが大きいサービスです。

マーケティングサポートが豊富

Lazadaには、SNSとの連携サービスがついています。各国で人気のSNSを駆使して、自社商品をPRして、売上アップにつなげることも可能です。国ごとに最適なマーケティング施策を考えられるので、効果的な売上アップを目指せるでしょう。

カスタマーとのやりとりが不要

Lazadaのフルフィルメントサービスを活用すれば、カスタマーサービスに自社商品に関するお問い合わせを丸投げできます。外国人とのやりとりをLazada公式のサービスに代行してもらえるので、高品質なカスタマーサービスを活用しながら、業務の効率化を目指せる点がメリットだといえるでしょう。

Lazadaへの出店方法

Lazadaへの出店を考えている方は、以下のような手順で操作しましょう。

参考

必要なものをそろえる

まずは日本国内で有効な電話番号をSMSメッセージを受信するために用意し、現在施工証明書、もしくは履歴事項証明書のPDFか写真(個人事業主なら開業届)を準備します。

これらのものを準備できたら、アカウント作成の手順に進みましょう。

アカウント開設に必要な情報を入力する

アカウントを開設するためには、以下のような情報を入力する必要があります。

  • 国名に「Japan」を選択する
  • 電話番号を入力する(最初の0は外す)
  • Eメールアドレスを入力する
  • 店舗名を入力する
  • パスワードを設定する
  • 住所名を英語で入力する

以上の必要情報を入力したら、lazadajp@report.lazada.comまで以下の情報を追加で送ることで、アカウント審査が始められます。

  • 登録ショップ名
  • 登録したメールアドレス
  • 越境ECの経験の有無(あればURLを添付する)
  • 他のプラットフォームでの年間売上(米ドル)
  • 販売予定の商品カテゴリー、商品数、価格帯
  • Lazadaでの年間売上目標(米ドル)
  • 広告を利用する予定の有無
  • 運営チームの人数

審査に通れば、晴れてLazadaに出店・出品ができる準備は整いますよ。

ASEAN諸国でEコマース事業をやるなら、Lazadaを有効活用しよう!

Lazadaは東南アジア諸国で最大規模のECプラットフォームです。現地向けの商品・サービス販売を考えているなら、アカウントを開設して出店するのがおすすめ!

フルフィルメントサービスや翻訳サービス、マーケティングサポートのサービスを利用しながら、効率的な商品の販売・梱包・発送、カスタマー対応ができます。

東南アジアのAmazonで、ECコマース事業を成功に導きましょう。

この記事を書いた人

野口慎平

GDX 事業責任者 兼 UDX株式会社ゼネラルマネージャー。
新卒で大手外資系総合コンサルティングファームにビジネス&テクノロジーコンサルタント職として就職。2016年よりプルーヴ株式会社に法人営業職として入社。慶應義塾大学理工学部・同大学院 理工学研究科電子工学修了。
海外SEOとマーケティングオートメーションを軸としたデジタルマーケティングを得意とする。
Salesforce Pardot甲子園2021優勝

取得資格:
ITストラテジスト、応用情報技術者、IPAプロジェクトマネージャ、情報処理安全確保支援士、上級ウェブ解析士、IoTコーディネーター取得
Salesforce認定アドミニストレーター